携帯料金が安くなる?

Home / コラム / 携帯料金が安くなる?
携帯料金が安くなる?

どんな記事?

・携帯料金が家計の支出に占めている割合が高くなっている

・2005年から10年の間に、家計での支出に占める移動電話の通信料の割合は2割上昇

・家計にとって、もっと値下げ対策の必要性が高いのは、保険料や公共料金、教育費など

・より安い携帯料金のプランを選ぶなどして、上手くやりくりすることが大切

 

 

(内容)

2015年安倍首相が経済財政諮問会議において、”携帯料金などの家計負担軽減は大きな課題である”と述べ、スマホの通信料などの負担を軽減する方策の検討について指示しました。その場ですぐに甘利経済財政相、高市総務相が応じており、”事前に閣内での意思統一がなされていたからではないか?”と言われています。

 

安倍内閣の携帯料金引き下げに対する本気度がここから分かります。形式としては、この問題提起自体は民間人の有識者議員からの提案となっていますが、実際には役職である閣僚が主導しているのです。

 

また、これを契機にキャリア間の競争を促そうとする狙いがあるのかもしれません。現在ではNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクが大手であり、1社が施策を打つと他社が追随し、同じようなサービスになってしまいます。そうすると、値下げ競争が起こりづらくなってしまいます。

 

国内の景気の動向は今も一進一退の状況であり、携帯料金が家計の支出に占めている割合が高くなっているのも事実です。しかし、携帯の料金体系が変わって、引き下げられただけで一般庶民の家計の負担が軽くなるか、というと実は全く十分ではありません。通信費以上に、家計の負担になっている費用の方が多いからです。

 

もっと詳しく見ていくと、2005年から10年の間に、家計での支出に占める移動電話通信料の割合は2.0%から2.8%に上昇しており、これは4割上昇していると言えます。しかし、水道代・ガス代・電気代など通信費以外の毎月の支出の中には、もっと上昇しているものもあります。なかでもガス代の上昇率は高く、11%程度だったものが13%程度にまで上昇しています。出典(「家計調査結果」(総務省統計局)) を加工して作成。

 

携帯の料金引き下げに向け、規制や制度の改革を行うことは助かることではありますが、政策としての費用対効果は低いと言わざるをえません。家計にとって、もっと値下げ対策の必要性が高いのは、保険料や公共料金、教育費などであると言えます。

 

なので、それら料金の値下げがないのであれば、携帯料金が安くなった分を他の支出に充てる、値下げした中でもより安い携帯料金のプランを選ぶなどして、上手くやりくりしていくということが大切になります。家計全体の支出を下げるようにすれば、毎月の金額だけ見れば小さくても長期的に見れば大きな差になってくるでしょう。